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みなさんこんにちは。Kaibaです。最近画像生成AIの進化が凄まじいですね。時代の転換点とも思えるこの時期に、少しAIが普及した時代について考えてみます。
AIとは何か
まず、AIとは。本来はAIというと汎用人工知能、Artificial general intelligenceを指しがちですが、この記事では最近盛り上がっているStableDiffusionなどを取り上げて考えます。
つまり、機械学習を用いて入力に対して出力を出す、関数的なAIです。昨年8月からくる画像生成AIの波を見ればわかる通り、こうした関数的AIは「人間の道具」としての能力が著しく高いです。
一部のイラストレーターの方々がAIに対して悪感情を持っているのもそのせいだと思いますが、大して絵を描いたこともない人間であっても適当なプロンプトを書けばそれらしい絵が出てきます。 非常に強力な補助輪です。それこそイラストレーターという職業の地盤が揺らぐほどに。今はまだ完全にイラストレーターの職業を代替できるレベルではないと思いますが、そのうち、今後数年の間に本当にイラストレーターの職を奪い去ってしまうかもしれません。
AIが普及した世界で何が起こるのか
では、こうした世界、「絵を描く」という能力が誰にでも与えられ、「絵を描く」という能力の価値が著しく下がった世界では何が起こるのでしょうか?
ここでは絵を描くという能力に着眼していますが、これはライターや小説家、エンジニア、音楽家。ソフトウェア上で作業を行う職業であれば他人事ではありません。 自分の職業に必要な専門技能の価値がゼロになるなんて、不安にもなりますね。
しかし、絵自体の価値がなくなるわけではありません。「画像生成AIはイラストレーターという職を奪うのか?」この疑問に対して、私はNoだと思います。
労働市場において、「絵を描ける」ことは殆ど無意味になるかもしれませんが、依然として人間は綺麗な絵、可愛い絵、娯楽として様々な絵を求めるでしょう。 絵を描けることは労働市場における価値はなくとも、絵には価値がある。じゃあやっぱりイラストレーターという職はなくなるんじゃ?と思うかもしれませんが、違います。
なぜなら、「ブランド」があるからです。人は好きな人、好きなコミュニティが生み出すものを好意的に捉えます。好意的にとらえる、つまり経済学的に言えば追加的な効用が発生します。 好きなイラストレーターが描いた絵はとてもいいものです。新しい絵を描いてくれた!今回の作品も素晴らしい!そんな気持ちになるでしょう。
ブランドとは何か
ここでこう思われる方もいるかもしれません。「イラストレーターが滅びないのは書き手が人間であることに価値があるからだ」と。 残念ですがここでいうブランド、絵の追加的価値とは「人間」であることではありません。当然、独特の絵柄などでもない。
ブランドとは、「人間として好ましいこと」だと思います。
今は反AIの立場をとる方もいますが、人間は残念なことに綺麗な絵であれば満足できてしまいます。良い絵がある。そこに人間が書いたかどうかは関係ありません。今の時代の子供たちはAIが絵を描くのが当たり前の時代に生まれてきていますし、いずれ、AIが書いたか人間が書いたかを気にする人は少なくなるでしょう。
その時代の人々は、AIを使って絵を描くAIイラストレーターのイラストを享受するでしょうし、今まで通り液タブとペイントソフトで絵を描いたイラストレーターのイラストも享受するでしょう。 ともすれば、自動化されたChatGPTがAIを使って描いたイラストさえも享受しているかもしれません。
その時代においては、人々は書き手が持つストーリー、振舞い、それらを好ましく思うかどうかを重視するでしょう。人間にとってはそれは人間性、アイドル性と呼ばれるものかもしれません。 もしかすれば、人間性やアイドル性、それすらもAIに代替される時代も来るかもしれません。しかし、なんにせよ、AIによって技能の価値が無くなった時、人は人本来の魅力と向き合う必要性が出てくるのではないでしょうか。
おわりに
さて、今回はこの辺で筆を置くとしましょう。昨今の技術の進化は著しいですね。この記事の考察も、半年後には答えが出ているかもしれません。 なんにせよ、今後の動向を追いながら、新時代の幕開けに向けて備えていきたいものです。
それでは、また。